中国地域産学官連携
マスタープラン
中国地域発展のための産学官連携マスタープラン
本マスタープランは中国地域産学官連携サミットにおいて採択されたものです
平成14年2月2日
I.産学官連携の基本方針
中国地域の豊かな人的資産、産業・技術集積等のポテンシャルを活かし、産学官連携の飛躍的な強化により、
- 世界有数のイノベーション型産業基地
- 世界のモデルとなる循環型社会の形成を実現する
5つの方針
1.社会・組織におけるチャレンジ文化の形成
キャッチアップ時代の現行システムを打破し、イノベーションに挑戦する チャレンジャーを讃え、支援していく環境を形成する
行動指針
- 各組織の自己革新の実践(意識改革、イノベーションを促す取り組み等)
- チャレンジ成果の評価・対応(社内発明に国際標準の報酬、地元の新製品の購入等)
- 経験・能力を重視した人材採用への取組み(ベンチャー企業経験者の採用等)
- 創業企業やベンチャー企業を阻害する商取引慣行の改善(過去の実績を問わない調達、契約時の契約金の支払い等)
2.イノベーションを担う人づくり
大学等から地域の社会や産業に、創造性・チャレンジ精神に富んだ専門人 材を機動的に輩出できる環境及びカリキュラムを整備する
行動指針
- 大学教育等における社会・産業が求める人材育成
- 学生の企業家精神の育成
- 社会・企業の専門家に最新知識・技術を提供するリカレント教育の充実
- 地域参加による大学等の運営(第三者評価制度、人的交流等)
3.地域ポテンシャル・ニーズに基づく技術開発の推進
地域の課題解決及び地域産業の競争力の強化を図り、イノベーションと需要の好循環をもたらす産学官連携による研究開発を推進する
行動指針
- 地域ニーズに基づいた技術開発の推進
- 産学官連携による共同研究の拡大
- 産学官連携コーディネーターの発掘・育成
- 公的試験研究機関の産学官連携コーディネート機能の強化
4.大学発のベンチャー・新規事業の創出
大学等の知的資産を活用したベンチャーや新規事業が次々に創出される環境を整備する
行動指針
- 有望な特定個人に着目し支援する仕組みの拡充
- 大学等のシーズと産業ニーズとのマッチングを推進する産学連携マネジメント機能の強化
- ハード・ソフト両面のインキュベーション機能の強化とインキュベーター相互の連携
- 夢を実現した成功ベンチャー・事業に関する情報の域内共有
5地域が一体となった広域連携の推進
産・学・官がそれぞれの広域連携を行うとともに、産学官連携のためのワンストップサポートを実現する
行動指針
- 教育・研究・地域社会貢献の各分野における大学間連携(教官・学生の移動、単位の相互認定、ネットによる教育等)
- 新規事業やベンチャー支援にかかる広域ワンストップサポート体制の整備
- 産学官連携コーディネーターの広域ネットワークの構築
3つの目的
- 目標1.産学官連携共同研究の実用化件数(3年間) 1,000件
- 目標2.大学発ベンチャー創出(3年間) 200社
- 目標3.地域全体の産学官連携事業費(2004年度)3倍増
II.中国地域の産学官連携工程表
先行して取り組むプログラム(目標年次:2002年度)
- 各組織における連携・ベンチャー担当窓口の設置
産・学・官の各組織において、連携・ベンチャー支援のための体制を整備する- [1]連携窓口の設置、窓口情報の提供
- [2]経済団体による会員企業の産学官連携窓口リストの作成及び公表
- 各組織から産学官連携に係るニーズ、シーズの提供
- 産学官連携ワンストップ支援体制の構築
大学発ベンチャーや産学官連携をサポートする域内支援機関を広域的・有機的に連結し、相談者に対して、ワンストップでサポートするバーチャル体制を構築する- [1]県域内におけるワンストップ支援体制の強化
- [2]県域をこえた中国地域レベルのワンストップ支援体制の確立
- [3]コーディネーター人材の発掘・育成
2.今後の産学官連携の推進体制
- 「中国地域産学官連携サミット」の継続開催
中国地域産学官連携サミットは、マスタープランの推進方策、その他産学官連携に関する諸問題について産学官トップが検討・意見交換する場として継続開催する。 - 「中国地域産学官協働会議(産学官コラボレーション会議)」の設置
上記サミットの実行組織として、サミット参加機関の実務者からなる中国地域産学官協働会議を設置し、マスタープランの確実な実施を図る